岩殿山
大月駅から見上げると、低山とは思えない大迫力の岩肌を見せつけている山が岩殿山である。
岩殿山登山者専用の駐車場に車を止めてスタート。
専用の駐車場があることは、非常に助かる。
老若男女広い世代で楽しむことのできるハイキングコースは、それこそ登山特有の辛さを味わうことは出来ないが、稚児落しや道中の岩肌を見て自然の雄大さを実感できる。
ただし、油断は禁物である。
私は体力的に余裕だろうと、予定コースタイムを早く見積もってしまった
せいか、焦りが出てしまい稚児落しとの分岐手前で全く違う場所を下ってしまった。慌てて登り返し、よく見るとしっかりと分岐の看板が立っているのを確認し、あらためて自分の登山レベルの低さを実感した。
この経験が悔しかったからこそ、その後の登山に繋がったのではないか。
気を改めて稚児落しに近づくと不思議な事が起こった。
前日台風が接近したのもあり、この日は登山者とはすれ違わないだろうなと思ったのだが、稚児落しの丁度上からこちらに向けて1人の男の子が手を降っている。その横で軽く会釈する母親もこの目で確かに確認した。
ところが、稚児落しについた頃には誰もおらず、下山するまで結局一人としてすれ違った人は居なかった。
稚児落し、かつて役人に追われた女性が逃げ場を失いそこから我が子を投げ、自らも身投げしたという言い伝えがある。その2人が、私の目の前に現れたのであろうか。